ZAMAKURI LAB · CHAPTER 1-03 · 初級
AIの回答を公開前に確認する7項目
読みやすい回答ほど、そのまま使いたくなります。 けれど、整った文章と正しい文章は同じではありません。公開前に止まって見たい七つの場所をまとめます。
起
すらすら読める文章ほど、確認を忘れやすい
AIは、短い材料からでも文章の形を整えてくれます。 私も、まず八割ほどの土台を作ってもらい、そこから自分で仕上げる使い方をしています。
便利なのは、空白を補って文章をつなげてくれるところです。 同時に、そこが注意点でもあります。私が伝えていない事実まで、自然な言葉で補われることがあるからです。
文章が上手だから正しい、と決めない。 公開ボタンを押す前に、書いた本人ではなく、確認する人の目へ切り替えます。
承
七項目を、上から順に見る
1. 事実
名前、日付、数字、引用が、確認できる情報と一致しているか。
2. 推測
材料にない出来事や理由を、もっともらしく補っていないか。
3. 新しさ
変わり得る料金、機能、制度、予定を、古い情報のまま断定していないか。
4. 公開範囲
個人情報、他人の情報、非公開の仕事情報が混ざっていないか。
5. 権利
他人の文章や画像を、そのまま使っていないか。
6. 表現
「必ず」「絶対」など、根拠より強い言い方になっていないか。
7. 自分の言葉
最後に自分で読み、経験、判断、次の行動を足したか。
全項目を専門的に調べ直す、という意味ではありません。 確認できない部分を見つけたら、消す、保留にする、「未確認」と書く。その判断ができれば十分です。
転
やさしい肯定も、答え合わせにはならない
私がAIを相談相手として使い始めた理由の一つは、こちらの考えを汲み、言葉足らずでも会話を続けてくれたことでした。 少し忖度してくれるように感じる返答には、人間味もあります。
ただし、そのやさしさが、間違った考えまで肯定する方向へ働くことがあります。 「良い案ですね」と言われても、それは事実確認や第三者の賛成を意味しません。
相談を受ける視点と、公開前に疑う視点を分けて考えます。 同じAIへ再確認を頼む場合も、最後は元の資料と自分の目で確かめます。
結
確認できない文章は、公開しない選択もできる
七項目の目的は、AIの間違いを一つ残らず探すことではありません。 自分が責任を持てる範囲と、まだ持てない範囲を分けることです。
材料が足りなければ、無理に完成させません。 事実を集めてから戻る、一般的な説明へ狭める、今回は公開しない。止まる判断も編集の仕事です。
今日の小ネタ
一段落だけ、七項目で赤入れする
AIが作った短い文章を一つ選び、七項目の番号を横へ書きます。 問題がなければ○、確認できなければ△、公開してはいけなければ×を付けてください。
△を「未確認」と書き換え、×を削除したあと、自分の言葉を一文だけ足します。 その一段落を自分で説明できれば、公開前確認の最初の練習になります。
